大型二輪⑤

コース走行はそれほど問題なく、やはりネックになるのはスラロームと一本橋でした。


8の字エリアで切り返しの練習をしたり、低速の練習をしたりしつつ取り組みますが、やはりいちいちタイム表示が出るのがシビアで、当然(?)最短でのみきわめとはなりませんでした。


次の教習では、普通二輪以来初めて女性教官となりました。
まだ20代と思しき、小柄な女性です。


同じグループで教習を受けるのは大型二輪の最後の見きわめの男性(40代くらい)と、普通二輪の見きわめの男性(20代くらい)でした。
教習前に、教官がそれぞれに「不得意なところは?」と尋ねると、みな同じようにスラロームと一本橋と答えていました。
年齢性別によらずみな苦手ですよね。


ある程度コース走行をしてから、後半は不得意なところを集中的に練習してよい、と言われましたが、さほど進歩はありません。
スラロームは7秒台、一本橋は8秒台でとどまってしまいます。あまり積極的に助言をしてもらえる感じではなく、何となく自主練、という感じ終わってしまいました。


日にちを空けてさらにみきわめ。
八の字エリアでの切り返しなどの練習をします。


ここで私はアクセル操作を誤り、八の字エリアのわきの植え込みに思い切り突っ込んでしまうという失態を演じました。
別の教習生を見ていた教官が慌てて駆け寄ってきます。
幸いケガはなく、バイクにも大きなダメージなく、植え込みの木の枝や葉っぱがメーターなどに挟まった状態で教習継続です。
教官からは「危ないと思った時に止まれることが重要」ともっともな注意を受けました。


そしてスラロームのタイムが出ず、やはりみきわめはもらえず。


翌日、小柄でよくしゃべる男性教官が担当でした。
この自動車学校の教官は、皆さん真面目そうな印象なのですが、その中ではちょっと目立つ個性的な教官です。


ほかの教習生の指導をした後、後半で私のスラロームの「修行ですよ!」と面倒を見てくれました。


まず乗車姿勢からです。
もっとシートの前(タンクとの境目くらい)に座って前傾姿勢、腰を入れた感じにして猫背(「そうそうそれがバイク乗りっぽくてカッコいいんです!」と)、ハンドルは握りこまずに手首の自由度を残す、と指導されました。
教官のスラロームの基準タイムは4秒とのことで、自分もこの姿勢を心掛けるようになってタイムが出せるようになったのだ、と言われていました。
そして入り口と出口は一生懸命スピードを出す、中間部分はコース取りを頑張る、これで7秒は切れるでしょう、と言われました。


教習におけるスラロームの位置づけからはそぐわない指導と思いますが、出来の良くない教習生を何とかしてやろう、という観点ではありがたい指導でした。
おかげでこの教習の最後には、何とか7秒を切ってスラロームを終えることができました。


「あとは一本橋が安定したタイムが出れば第二段階ですよ」と言われて終了です。