普通二輪⑫(第二段階)

普通二輪の第二段階には3回のシミュレーター教習があります。


1回目は先日書いたようにマンツーマン、2回目3回目は平日夜間で、たまたま両方同じメンバー3人、教官はKさんでした。


教習で一緒だったのは、40代前半と思われる無口な男性と、同じく40代と思われる女性でした。3人とも、いかにもやんちゃしそうな雰囲気ではない落ち着いた社会人だったからか、Kさんもさほどシミュレーター教習自体には力を入れていない様子で、これはKさんが同定されてしまうと問題になるかもしれないのですが、我々にシミュレーターをやらせながら、横でちぎれたゼッケンの紐をなおす繕い仕事などしていました。



このとき一緒だった男性は、その後最短で卒検と思われる土曜日に試験を受けている姿を拝見したので、順調な教習だったのだろうと思います。
女性の方とは、その後何回か実車の教習が一緒になったり前後の教習でお互いの姿を見かけたりしていましたが、そのうち見かけることが無くなったので、多分私よりは先に卒業されたのだろうと思います。


シミュレーター教習自体は特にこれということはなく、余った時間はKさんのこれまでの教官人生でのいろいろなエピソードを聞かせてもらう時間になりました。



ところで、どこでもそうでしょうが教官(本当は指導員とかインストラクターというべきでしょうね)にはいろいろなタイプの人がいます。
My favoriteのKさんはかなり特殊なほうだと思います。


合う合わないは人それぞれと思いますが、私がどうしても苦手だったのは、若くても(若いから?)不貞腐れたような態度でタンデムをするとタバコ臭く、注意の仕方が例えば左折の時だとバイクをすっと横に寄せてきて「寄せが甘い」とか、引き起こしの時だと「腰が高い」とか表情を変えずにボソッと言う人でした。


ある教習で一緒になった男性は、なんと60歳を過ぎて普通二輪を飛ばしていきなり大型二輪の教習に来ているという猛者でした。
まだ仕事はされているとのことでしたが、なんでも職場の近くの教習所は二輪がすごく混んでて教習開始が3か月待ち、この教習所は乗らせてもらえるからいいんですよ、とおっしゃっていました。


その方は大型の第一段階みきわめ、私は第二段階みきわめでそれぞれ引っ掛かっていたわけで、その日の担当は例の若い教官でした。
教官の名前を見て、私は「あ、今日のみきわめはないな」と思っていたら案の定みきわめもらえず、同じく60代男性もダメだったようです。


教習終わりに少し話をしていたら、「あいつ(教官)の名前見た瞬間に今日はだめだと思いましたわー。ま、ぼく別に急がないんで、春までゆっくり通いますわ」と言っておられ、私だけが苦手ではなかったんだとちょっとだけほっとしました。