大型二輪⑨(第二段階)

ゼッケンの色が最終段階になって最初の教習は「高度なバランス走行」がテーマでした。


普通二輪の同じ段階の男性2名と私の3名で、小旋回(Uターン)や不整地の走行、スラロームをいつもとは違う方向のターンで行う、などを体験するのですが、私は小旋回がどうしてもできず、結局転倒させてばかりで成功できませんでした。


大型なので取り扱いが難しい、というのは言い訳で、こんな私が大型免許を取ろうとしてよいのだろうか、しばし自問です。


「あくまでこれは経験ですから、難しいということが分かればいいのです。」と教官からは慰めともあきらめともつかないコメントをもらい、後半はコース走行と苦手課題の練習となりました。
やはりスラロームのタイムが伸ばせません。


続けてこの日は連続の時間で教習でした。
間の短い休憩で水分補給をし、何とか気持ちを切り替えて臨みます。


この教習は、前の時間で同じだった普通二輪の男性二名と、シミュレーターで一緒だった大型の若い男性と一緒でした。
4人とも、この教習の次が見きわめ、と同じラインに立っています。


「できるだけ失敗しないつもりでコース走行を」と指示を受けましたが、私はここでも大失態です。
波状路でコースアウトしそうになり、こんな足場が悪いところで転倒してケガをしたくない、と思ったばかりに軽いパニックになり、逆にアクセルをふかして左横の防護壁に突っ込んでしまいました。
教官が駆け寄ってきてバイクを救助してくれます。


「どうしてこうなりました?」

「転倒しそうになって、慌ててアクセルを入れてしまったようです」

「こうならないように、止まれる判断ができないといけないんです。」などなど、ごもっともな説教をいただき反省します。


公道でこんな状況では自分の命どころか他人様にも迷惑をかけてしまいます。
高齢者の運転で、アクセルとブレーキの操作を誤り歩行者を死傷させた、とニュースになりますが、本当に他人事ではありません。


深く反省しました。



次は見きわめになってしまいますが、それどころではない状態でこの日の教習は終わりました。


早く卒検を受けたいとか、自動車学校から解放されたいとか思わず、しっかり技術を身に着けようと思いました。

大型二輪⑧(第二段階)

翌日、第二段階二時間目です。


やはり良い天気で、穏やかな日和でした。


この時間はコースを2周した後は、苦手分野の練習でよいといわれましたが、ほかの教習生も同じことを言われていたらしく、後半はスラローム、一本橋エリアが大混雑です。


私は、何とかスラロームのタイムを安定させたくて繰り返しチャレンジしました。


ここまで来て今更ですが、ニーグリップが苦手です。


教官からも「足を開いてバランスをとる癖があるから気を付けるように」とずっと注意を受けています。
スラロームでは、ニーグリップとステップ操作でバイクの切り返しをするように言われましたが、ニーグリップしていないとステップ操作もできません。


また、アクセルを細かく開ける操作も苦手で、ふかしすぎて出口方向にすっ飛んでしまいそうになったり、大型ならではの難しさも感じています。


まだまだ、という感じで教習終了になってしまいました。


次の休日、第二段階3時間目です。


二つあるコースをそれぞれ回りました。
教官からは「メリハリのある走行を心掛けるように」と教習はじめに言われています。


自分としては、スピードを出すこともある程度できるようになり、それなりにメリハリをつけた運転を心掛ける余裕は出てきたと思うのですが、客観的にはどう見られているのでしょう。


そして後半はスラロームと一本橋の練習です。


一本橋は、時々10秒を超すことができますが、スラロームは7秒の壁が厚く立ちはだかります。


連続の時間で大型教習唯一のシミュレーターでした。


内容は危険予測、で普通二輪でやった時とさほど違いはありません。
この自動車学校のシミュレーターのほうが若干古いようで、さらに操作がしにくく手こずりましたが、転倒や失格はないので気は楽です。


次からはまたゼッケンの色が変わります。


いよいよ最終段階に差しかかった感じで、ちょっと緊張します。

大型二輪⑦(第二段階)

第二段階のスタートは、同じく大型教習の40代くらいの男性と二人でした。
この時間は、回避などなどいろいろ体験です。


まず急制動エリアで回避です。


信号機が設置してあり、赤信号がついたのと逆に進路を変更する、ということをやりました。
普通二輪の時にも同じ教習はありましたが、その時は教官の旗の色で左右が変わったことを思い出しました。
だいぶ、私のほうが反応が遅かった気がしたのですが、教官は「お二人とも同じくらいのところで反応しましたね」とのコメントでした。
視認してから判断し、実際行動に移せるのに誰でも約1秒かかる、とのことでした。時速40キロで走っているとすると、この間に11メートルくらい進んでしまうそうです。
要は、それくらい余裕をもって停止なり回避行動がとれるように車間距離などしっかりとっておきましょう、ということでした


次は教官を先頭に編隊を組むようにして、教官と一定の距離を保ちつつ外周を回る、教官に合わせてスピードを一定のままカーブを曲がり、その感覚を体感する、リーンアウト、リーンウィズで右左折してみるなど順番にやっていきます。


最後に、CB400に乗り換えて、バイクの大きさによる操作性の違いを体験する、ということをやりました。


久しぶりのCB400です。


タンクに太ももが触れる感じがだいぶ違って、「あれこんなだったっけ?」と違和感を覚えました。
大型よりは少しアクセルを意識して入れないといけない感じはありましたが、S字クランクなど、あの頃はあんなに苦労したのにあっさり通過でした。


ところが、8の字エリアで停車し、降車してスタンドをかけるタイミングでまた転倒させてしまったのです。
さて引き起こし、この時は教官が助けてくれたので、結局本当の違いはよくわからなかったのですが、やはり「重い」と感じました。
小さいけど、みっちりしてて取り扱いづらい感じです。


教官に「引き起こしの時は、こちら(CB400)のほうが重いですよね?」と同意を求めてみると「いえ、そんなことないですよ!大型のほうが絶対重いです。」
「でも体感としてはこちらのほうが重いんですが(しつこい)」
「いやそれはないです!」と完全に否定されてしまいました。


たぶん、慣れている人たち(教官)からしてみたら、どちらの引き起こしも簡単すぎて両者の違いなんかもはや分からないのかもしれません。